生存保険の学資保険

生命保険には、被保険者の死亡や高度後遺障害状態を保障する死亡保険と、反対に被保険者の生存を保障する生存保険があります。この生存保険で代表的なものが「学資保険」です。では、学資保険について詳しく調べてみましょう。学資保険は、子ども保険とも呼ばれている生命保険で、子どものために契約する生命保険です。学資とあるように、学校に必要となる資金を保障するための保険です。学資保険の被保険者は、子どもになっています。学資保険は生存保険ですから、子どもが生存していることが保障の条件となります。学資保険では、保険金が支払われる年度を設定するようになっており、それまでの期間を越えて子どもが生存していることが、保障の条件です。この期間の設定では、子どもの年齢を基にします。
小学校へ入学、中学校へ入学、高等学校へ入学といった時点での子ども年齢を、保険金受取に設定することで、各教育機関へ支払う費用を確実に用意するための生命保険となっています。これらは被保険者である子どもの生存を保障の対象としていますが、さらに保険料を支払っている保護者も保障に関係しています。保険料負担者が死亡あるいは高度後遺障害状態となった場合、以降の保険料は免除されることとなっています。すなわち簡単に言えば、一般の生命保険にあたる被保険者が二人いるのが学資保険ということです。これで保護者が万一の場合でも、子どもの学費だけは必ず確保できるというわけです。学資保険は性質としては生存保険ですが、保障という意味では死亡保険の性質も備えています。ですが学資保険ではあくまでも学費の保障だけとなっています。例えば保険料負担者が死亡した場合、以降の学費の心配はありませんが、生活費も問題となります。この生活費を確保するための特約が学資保険の「育英年金特約」です。育英年金特約とは、学資保険の特約となっており、子どもを育てるための養育費として、年金から保険金が支払われるものとなっています。そのため学資保険は育英年金特約を付帯させることで、その保障が充実したものになると言えます。
ですが育英年金特約は特約であるため、主契約である学資保険に付帯させることで保障を受けることができます。すなわち、学資保険の保険料以外にも育英年金特約の保険料も支払う必要があります。実は、学資保険の育英年金特約を付帯させると、大半のものは元本割れを起こします。元本割れを起こす保険は、メリットよりもデメリットの方が大きくなっているということです。生命保険の選び方としては問題あると言えますが、子育てのことを考えると、元本割れしても育英年金特約を付帯させたいというとこではないでしょうか。