昨今の生命保険
最近の生命保険は、契約が安易になってきています。以前の生命保険では契約条件を満たさなかった方でも、新しい生命保険は契約できるようになっています。テレビなどでも「誰でも入れる」といった生命保険が紹介されています。このような生命保険のことを「無選択型死亡保険」と呼びます。では無選択型死亡保険の中身を詳しく調べてみましょう。無選択型死亡保険の特徴は、多くの方が契約できるという点にあります。従来の死亡保険の場合は、医師の診断を受け条件を満たしていなければ契約できませんでした。ですから発病している方にとって死亡保険の契約は、不可能に近いものでした。また、高齢者の方も死亡保険の契約が難しかったですが、この無選択型死亡保険なら契約できるようになっているようです。
無選択型死亡保険では医師の診断書は必要なく、年齢に関わらず契約できるものが大半です。ですが従来からある死亡保険と違う点は、他にもあります。例えば、契約を締結させてから2年以内に被保険者が死亡あるいは高度後遺障害状態となった場合は、保障の対象外となります。また高齢者になればなるほど、保険料は高くなります。これは保険会社が保険金を支払うリスクが高いためです。また高齢者の場合は、保険料の支払いは一生涯となっているものが多いです。一生涯保険料を負担しなければならないということを、前提にこの無選択型死亡保険を検討する必要があります。そのため、無選択型死亡保険を契約する場合は、事前に確認しておくことがあります。例えば65歳を超えている方が一生涯保険料を支払う場合、総額どの程度になるのか、そして保険金はそれに見合うものなのか、という検証が必要です。
生命保険の契約で大切なのは、元本割れの契約内容にならないことです。元本割れの契約になっていると、その保険を契約している意義は全くないと言えます。この無選択型死亡保険も元本割れを想定できる可能性が高いものと言えます。保険金よりも保険料が上回るのであれば、貯蓄の方が効率が良いということです。そのため貯蓄との比較をする必要があるとも言えます。誰でも契約できるということは、それなりのリスクが当然存在するということです。このように、契約が可能になったとはいえ、それなりのデメリットも存在しています。生命保険の選び方として、適正ということがありますが、それに合うかどうかの判断は契約者自身で行う必要があります。